"キッチン”から始めよう 我が家の幸せ計画!”

さすらいの中年キッチンスペシャリスト“星の”が綴るお仕事の期になる話題とお出かけの記録

2012年07月

梅雨も明け、これからが夏本番ですね~こんばんはー"KS-星の"です。

娘が京都の学校在学中に"京都通"を目指した我が家ですが、早くも4年目の夏を迎えました。

予定通りなら これが最後の夏。そして、やはり京都の夏と言えば"祇園祭"は はずせませんね。

と言う事で、今年の海の日は"祇園祭 宵山(ヨイヤマ)"に行って来ました。~それにしても 凄い人出
 
"祇園祭"は 平安時代に疫病退散の祈願から 始まり 1100年以上も続く 伝統の有るお祭りです。

TVなどでよく紹介されるのは"山鉾巡行"ですが、"宵山"とは山鉾巡行前日の夜の事を言います。
 

現在山鉾は32基有るそうですが、今回は時間と体力の関係上12基の山鉾を近くで見て来ました。

動く世界の博物館」と言われるだけあって、近くで見ると 飾りの染織品は 中国、インド、ペルシャ

などのタペストリーや京都の西陣織などが使用され 和洋折衷の豪華な装飾となっていました。

  
    南観音山(胴掛はペルシャ花文の緞通)                     北観音山(胴掛はトルコ花文の緞通)













室町通六角下る鯉山町の山鉾は“鯉山”この日は保存会となっている町家が公開されていました。
 

列に並び奥の大広間迄行くと、巡行時には山鉾を飾る大きな鯉やタペストリーが祀られていました。

中国の故事「登龍門」で 中国黄河の難所である龍門の滝を登ると 鯉が龍となるという伝説に由来

し作られた鯉山は、名工「左甚五郎」作と伝えられる この木彫の大きな鯉を御神体とし、難関突破・

立身出世の神の山として 古くから京の町衆に愛されているそうです。
 

突き当りの地蔵堂では、少年が「鯉山のお守りはこれより出ます♪・・・ローソク一本どうですか~♪」

という“鯉山ローソク売りの歌”宵山バージョンを歌いながら 灯明のお供えを呼びかけていました。













鯉山を飾るタペストリーは、16世紀に現在のベルギーブリュッセルで製作されたそうです。

ここに描かれているのは、紀元前1200年頃のトロイ戦争を題材としたギリシャ詩人ホメロス

叙事詩「イーリアス」の中の場面「トロイア戦争物語」で 世界的にも文化財として価値の高い物です。

そして、元は一枚のタペストリーを 大工のノミで大小9枚に切り分け 前懸・見送・胴懸・水引として

山鉾に飾られます。この様に近世ヨーロッパ等で製作された織物で飾られる鉾は他にも有りました。
 

新町通綾小路下ル船鉾町の山鉾は“船鉾”、日本書紀の「神功(じんぐう)皇后」が懐妊中にも

拘らず、新羅出兵を指揮され勝利された説話に由来する 鉾全体が船の形をしている珍しい鉾です。

舳先(へさき)には中国で水難除けの想像上の鳥 金色の「鷁(げき)」が前を向き羽を広げています。

 

御神体には多くの岩田帯を巻き付け、巡行後には安産祈願の御腹帯として授与するそうです。













船尾の大舵は 黒漆塗り青貝螺鈿(らでん)細工で飛龍と荒波が描かれています。右舷は上向き
 

左舷の龍は下向きに描かれています。この鉾の別名は「出陣の鉾」と言われています。
 

                 綾傘鉾                                                       四条傘鉾              













そして、最後は毎年必ず山鉾巡行の先頭を行く“長刀鉾(なぎなたぼこ)”生稚児が乗る唯一の鉾。

長刀鉾は疫病邪悪を払うといわれている大きな長刀をつけた鉾で、無病息災・家内安全の御利益

があります。また古くから女人禁制の鉾としても有名で、鉾に女性が上ることが禁じられています。
    
今年の祇園祭の宵山には40万人が繰り出したそうですね~暑いはずです。  Hoshino

本日は洗面化粧台の取替工事現場からの報告です~こんばんはー"KS-星の"です。

Y様邸で今回御採用頂いたのはTOTO製"クリスタルカウンター"洗面ボウル一体形ラウンドタイプ
 

既設の洗面化粧台はW=600mmの一面鏡タイプ、設置場所の間口は1,130mm有りました。
 

            既設洗面化粧台撤去後                                    洗面化粧台取付前現場












今回Y様邸では ベース部には敢えて収納の無い"足元オープンタイプ"の御採用となりました。

まずはエンドパネルを両壁に立て、正面には幕板を間口に合せ現場カットして取付けます。
 
そして、ここに設置するのが この洗面ボウル一体形ラウンドタイプの"クリスタルカウンター"です。

この製品は、透明のエポキシ樹脂で製作したカウンターの裏側のみ加飾して色を付けて有ります。
 

カウンターサイズはmm単位のオーダーが可能な商品ですが、今回商品発注後壁面仕上げに

メラミン化粧パネルを施す事となったので、止む無くカウンターを7mm現場にてカットしました。
 

カットしたカウンターは、Wall to Wall 間口一杯に ほぼクリアランス無で収める事が出来ました。

ガラスの様な透明感をもったエポキシ樹脂製カウンター~クリスタルな質感が高級感を演出し、

熱や衝撃に強く、優美さと耐久性を兼ね備えています。(TOTO クリスタルカウンターの紹介)

このラウンドタイプカウンターは一体成型のボウル部分のみが 丸く前にせり出す形状となっていて

柔らかなR形状は、フェミニンな雰囲気を演出します。しかも、ボウルには接合部の継ぎ目が無く、

水栓取付面が傾斜している為、水垢が付きにくくお掃除などのお手入れがしやすくなっています。

 
ベース部の取付後は ミラーキャビネットの取付です。三面鏡の裏側はすべてが収納となります。
 

このミラーキャビネットを"スウィング三面鏡(全面収納タイプ)"と言います。両側袖のミラーは、

内側に開くと合わせ鏡になり、外側に開くと鏡裏の収納部から物が取出しやすくなります。

さらに、袖鏡を手前に引き出すと、メイクに便利な手元鏡として使用する事が出来ます。
 

クリスタルカウンターは、照明の当たり具合や見る角度からも表情が変わります。












奥様の「洗面カウンターで腰かけてメイクをしたい。」と言う要望から足元オープンタイプとしました。

カウンターカラーはクリスタルアクア(CR71)、幕板には、オプティーブルーを採用して頂いた事で

採光の得られない空間が、爽やかで清涼感溢れる空間に演出されました。


TOTO製 システム・J クリスタルシリーズ 1,118mm OPEN TYPE+スウィング3面鏡プランは、

これで完成です。Y様には、末永くご愛用の程宜しくお願い致します。  
 
                                                                                     Hoshino
 

本日は蒸し暑い中 当社では今期の決算棚卸しを実施致しました~こんばんはー"KS-星の"です。

先日は、三重県指定伝統工芸である"日永うちわ"で有名な「稲藤」さんへお伺いして来ました。
 
"星の"は もう50年以上も三重県人をやっていまして 地元四日市での生活もそれなりに長くなって

ますが、お恥ずかしい事に 地元に"日永うちわ"なる伝統工芸品がある事を存じ上げませんでした。

昨年夏、 湯の山温泉「寿亭」に日帰り入浴&ランチに出かけた時に見た「水雲閣と"日永うちわ"展」で

初めて拝見しその存在を知った次第です。その時に 江戸時代から伝承されている工芸品である事や

既に現在取扱っておられるのは、「(株)稲藤(イナトウ)」さんのみしかないと言う事も知りました。

こうして気になる存在になり始めた"日永うちわ"でしたが、その後にさらなる驚愕の事実を知る事に・・

それは、現在の稲藤四代目さんに嫁がれている女将さんは、"星の"中~高校で同級生の女子ー!!

そんな事で今回は、稲藤四代目女将さんこと"和美常務”様にお店を案内して頂く事としました。

日永に有るイナトウさん本店2階に上がると "日永うちわ”の展示・取扱コーナーが有りました。
 

江戸時代、東海道「日永の宿」ではお伊勢参りのおみやげ物の一つとして好評を得ていたそうです。

お伊勢参りへ行く途中に気に入った柄を注文し、帰り道に再び立ち寄り出来上がった"日永うちわ"

を お土産として持ち帰ったと言われています。この事実を詠った 江戸時代の書物(勢陽五鈴遺響)

には、「民家に団扇を多く造りて旅客に賑ふ店あり 名産とし日永団扇と称す。」と有ります。
 
"日永うちわ"の特徴は、一本の細く丸い竹をそのまま使っているので柄(え)が丸い、丸柄(丸竹)

うちわとなっています。丸い柄は良く手に馴染み、持つとひんやりとして 心地良い感触がします。

また、釣竿と同じ女竹(めだけ)を使用し、それを細かく割き(55本前後)交互に袋状に編んでいる

ので、竹が弓の様にしなります。その為、扇ぐ風が柔らかくなびくという優雅な持ち味が出ます。

そして、稲藤さんは 江戸時代より続く三百年の伝統と技を守り続け 現代に受け継いでいるのです。


その伝統と技を結集した"日永うちわ"は 平成6年 三重県伝統工芸品の指定を受けられています。


こちらの"うちわ"は、これも三重県鈴鹿市の伝統工芸の一つ"伊勢型紙”を地紙とした作品です。

稲藤さんは今年の経済産業省主催の工芸ルネッサンス・プロジェクト「Future Tradition WAO

に出展され、2月はニューヨークにて、3月はパリのルーブル美術館の有るルーブル宮内の展示会

にも常務さん自ら参加され、海外に向け"日永うちわ"を日本の伝統工芸としてPRなさったそうです。
 

近年は伝統工芸の技に加え、新しい試みの"うちわ”も開発され、こちらも好評を得ているようです。

こちらの"うちわ"には イネ科の大型多年草で菰野町の名前の由来でも知られる「真菰(まこも)」を

原料にした和紙を扇部の地紙として使用し作られているそうです。これも地元名産のコラボですね。
 

こちらの"香るうちわ"は、柄に近い窓部には"香り玉"を仕込み、お好みの香りの専用アロマオイル

を滲み込ませて扇ぐたびに香りも楽しめるという 新しい形のリラクゼーション商品です。香りを感じ

無くなったら、再びオイルを滲みこませれば良いので1シーズンのみでなく長期に渡って楽しめます。

他にも同じ仕組みで、虫よけ効果の有る ヒノキチオールの成分を多く含む「青森ヒバ」のオイルや

ゼラニウムのオイルを香り玉に滲み込ませる"虫よけうちわ"などが有ります。
 

バリ島の"ローケツ染め”のアジアンテイスト柄の"うちわ”~バティック以外も有りなんですね。













菰野在住の作家 伊佐みさ子さんとの共作うちわ "ローケツ染め”の鳥獣戯画の作品も有りました。
 

今後も地元の名産や名所、地元出身や在住の作家さんとのコラボした作品が楽しみですね。
 

この日はうちわ展示コーナーの隅で、最終の仕上げ工程を職人さんの手作業で行われていました。
 

そして、お土産に"香り玉うちわ(薔薇の香りのアロマオイルをセレクト)"を1枚購入して来ました。

今年の夏は、節電が一つのキーワードとなりそうです。個性豊かで、お洒落なうちわを扇ぐ姿が

新しい"COOL BIZ"のファッションとして流行するかもしれませんね。地元三重県四日市市発信

の伝統工芸品が、日本はもとより世界のファッションアイテムの一つに加われば喜ばしい事です。
 

早速、我が家の娘に持たせて そこらの夏祭りに出没させますね。
 

  ←サムネイルをクリックすると拡大します。

 今年も 寿亭 水雲閣 二階「櫻の間」にて「日永うちわ」展が開催されています。

 「水雲閣」は歴史と伝統のある建造物で国登録有形文化財となっていまして、

 その部屋から眺める 御在所の景色も"うちわ"同様涼しげで良かったですよ。

 皆さんも是非お出かけになって 三重県の歴史と伝統を体感してみて下さい。

                                                               Hoshino










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