"キッチン”から始めよう 我が家の幸せ計画!”

さすらいの中年キッチンスペシャリスト“星の”が綴るお仕事の期になる話題とお出かけの記録

2012年05月

今回は"☆のキッチン研究所"からの報告です。こんばんはー所長の"KS-星の"です。

以前にも述べましたが、現在キッチンプランを御提案する時に少し悩ましく感じるのは クライアントが

"クラシック"とか"エレガント"風のインテリアテイストを目指している事が明確になった時です。

何故なら、国産メーカーさんの繰り出す商品はどこも"シンプルモダン"系のものが大半だからです。

そんな中、現在引合中のクライアントもヨーロッパの格式高い伝統のあるインテリアを目指したいとの

要望を掴みとる事が出来ましたので、迷わず"Nobilia(ノビリア)"さんのキッチンを御提案しました。

こちらが現在“ノビリアキッチン”さん名古屋ショールームに展示してあるシステムキッチンです。
 
先日“I様”を こちらのショールームに案内した処、この展示のキッチンに一目惚れして頂きました。

きっと自分達が目指すインテリアの方向性にマッチしたのでしょう。早速この商品のテイストを踏襲

し、独自の設備機器を搭載した形で、計画間取りに合うようにプランニング及び見積を作成しました。
 
このキッチンの扉は“MDF(木質繊維板)”材を彫り込み加工して框(かまち)組みの様に見せたもの

に塗装仕上げを施したものです。仕上げはマット(艶消し)調のものとバフ磨きを加えた光沢仕上げ

(ピアノ塗装)が有って光沢仕上げの方が少し高価になります。(写真左がマット調、右が光沢仕上)
 
框組み扉は、そもそも天然木無垢材を使用する場合に乾燥や加湿による反りや割れを防止する為

中央の鏡板の反りやむくみを抑える様に周りにフレーム(框)を組み全体の強度を増したものです。

現在では、プリント合板や突板(天然木を薄くスライスして貼った天然木化粧合板)など乾燥加湿の

影響での狂いが少ない材料を使用する事で、天然木の風合いそのままで框組の必要も無くなって

来ています。むしろ現在の主流となっている扉材は、合板やMDFやパーティクルなどの木質圧縮

ボードにメラミンや樹脂系のシートを施したものやホーロー製,ステンレス製の扉などとなっています。

トーヨーキッチンさんの3Dビジュアルエフェクトの扉(Lens)      高圧メラミン扉の(メタルウッド)












製作に手間が掛かる事や製品の均一性の保持が困難である事などで、どうしても高コスト製品と

なる上に、現在のデフレ基調の市場背景が相まって国内大手メーカーさんの商材からすっかり

姿を消した感のある“框付扉”ですが、伝統的なクラシカルデザインをインテリアに反映させたい

ケースには、どうしても欠かせない意匠性アイテムの一つだと思います。
 

框扉はその框部分を複雑に面取りする事で、アンティークやクラシカルなデザインの扉になります。

そして、その框部分に出来る陰影は 扉の重厚感を増し キッチン全体の装飾性を高める事が出来、

また鏡板の部分をカットガラスにして、あえて魅せる収納にすると“エレガント”なテイストになります。
 
今回写真で見て頂くようなキッチンになると、ほぼすべてがオーダーメイドになりますので、サイズや

スタイリングも自由にレイアウトする事が可能となります。(多少の制約事項は有りますが・・・・)

それと確実にオリジナル商品となりますので本契約迄に施主様と綿密な打合せが必要となります。

アイランド型調理台+配膳台の下部にワインセラーなど組み込んだ収納なんかも お洒落ですね。

但し、製作期間(納期約3か月)と御予算に余裕の有る方にのみ お勧めしたいキッチンとなります。













システムキッチンの発祥の地と言われる【ドイツ】の流れを汲む“Nobilia”さんのキッチンなら

伝統的なヨーロピアンクラシカルのインテリアテイストを実現する事が 可能となりますね。
 
あとは、I様の御予算との闘いが残っています。                     Hoshino

何と今回もGW京都岡崎公園辺りの散策の続き~こんばんはー"KS-星の"です。

この日は午後から 岡崎公園辺りを散策していましたが、そろそろ休憩と言う事でティーブレイクは

昨年も同時期にお土産だけ購入に寄った事のある、菓子・茶房"チェカ"さんにお邪魔してきました。

このお店のロゴは当Blogでは数回御紹介している 人気作家の"望月 通陽"さんによるものです。

過去Blogの「時が止まる・・・」、「休日のティータイム・・」、「ここも望月さん通の・・」でも望月さんの

作品や作品をインテリアに使用しているお店を御紹介させて頂いていますので、良かったらどうぞ。
 
京都という馴染深いロケーションのみならず、当Blogでも何度か登場する“望月 通陽”さんが

ロゴデザインをされている事から注目していた菓子・茶房“チェカ”さん。昨年の春に続き2度目の

訪問で、奇遇な発見が有りました。それは、四日市在住の作家さんで多彩な表現と独特の質感の

器やオブジェが人気の陶芸家“内田 鋼一”さんと、このお店のオーナーさんは御兄弟という事。



お店1Fには、ケーキや焼き菓子類のスウィーツの販売コーナーが有り、2Fでイートイン出来ます。 













販売コーナーすぐ隣にはガラス張りの厨房が有ります。ここも望月さんの作品が飾られていました。


 2階に有る茶房ではこの"茶釜"で沸かしたお湯で一杯づつ丁寧に入れてくれます。
 

こちらで頂いた「チェカブレンド」は、なんと"星の"地元の四日市に有る「アルケミスタコーヒー」さんが

このお店のケーキに合うようにオリジナルでブレンドしたものらしいです。ここでも四日市と関りが・・・
 

"Yu."が頂いた「献上加賀棒茶」は、とてもかわいい急須で出て来ました。鉄釜から汲み出して

入れてくれるこれらの器も 内田 鋼一さんの作品と分りことさら味わい深く感じました。
 

このお店のお勧めスウィーツはやはり“ティラミス
 

こちらに有った  大橋歩さんが企画、編集、写真取材をした冊子  別冊Arne(アルネ) 『三重県へ』

を手に取り席で コーヒーを頂きながら 目を通していると、ここにも内田さんの記事が有りました。

もちろん、大橋 歩さんも三重県出身で三重県立四日市高等学校の卒業生ですね。












内田さんは、三重県の菰野にある“パラミタミュージアム”の壁画をきっかけに 作品に興味を持ち、

個展を見たり、“Yu.”は数年前には四日市 都ホテルで催された内田さんと女優“山口 智子”さんら

のトークイベントに足を運んだ事も有ります。



2階茶房でティーブレイク を済ませ階段を降りようとすると、そこにも“望月”作品のタペストリーが

飾られていました。店舗に置かれている家具や調度品も可愛くておしゃれな物ばかりです。

 











 
京都のお店ですが、三重県とも関わりの深い“チェカ”さんで今回の岡崎辺りの散策は終了しました。

 




















                                                                            Hoshino

今回もGW京都散策の続きです~こんばんはー"KS-星の"です。

京都の岡崎あたりは天気さえよければ、ぶらりと歩くのにちょうど良い街です。疎水に添って

ぶらぶらしているだけで、美しいものや美味しいものや興味深いものに出逢う事が出来ます。

平安神宮では平安時代の建築様式を踏襲した神苑を臨むことが出来るし、"京都市美術館"

では近代洋風建築で昭和初期の日本で流行した"帝冠様式"という建造物を見る事も出来ます。

この美術館は、昭和3年(1928年)に京都で行われた昭和天皇即位の礼を記念しての計画が

始まった為、当初は「大礼記念京都美術館」という名称でした。そして、本館設計は前田健二郎。


 
"帝冠様式"とは、当時としては近代的な洋風鉄筋コンクリート造の建物に和風の瓦屋根をのせ、

モダニズム&ナショナリズムを表現した「軍服を着た建物」の異名を持つ建築様式だそうです。

その和洋折衷的なデザインは、美術館の内装でも確認できます。玄関ホールの高い天井に施さ

れた装飾のデザインも、どこか家紋をイメージ出来るものを漆喰で施工されています。
 

大理石貼りの洋風階段ですが、親柱には灯籠の形の照明が有りで和風の演出がなされています。
 
壁面にも贅沢に大理石を貼り巡らせ、背丈の高いドア、床はアクセントラインの入ったタイル仕上げ












2階の天井も一見は洋風に見えますが、かつての書院造りや寺院建築で多く見られた格式の高い

“格(ごう)天井”の鏡板部分をここにも和風花柄のステンドグラスがはめ込んで有りました。
 
建造物として見学するだけでも充分に楽しむ事が出来る、格式の有る“京都市美術館”でした。

岡崎界隈には他にも、“国立近代美術館"や"細見美術館"などが有って芸術を堪能できます。

    










この辺りをもう少し下ると、明治時代の代表的な庭園と洋館を見学出来る"無鄰菴"が有ります。

ここは、明治・大正の元老"山県 有朋"が明治27年~29年にかけて京都に造営した別荘です。
 
梅の時期に訪れた"城南宮楽水苑"は足立美術館庭園を作庭などでも有名な"中根金作"でした。

この庭園は有朋自らの設計・監督により平安神宮の庭園を手掛けた事でも有名な造園家「植治」

こと"小川治兵衛"が作庭した池泉回遊式庭園で、明治時代の代表的な庭園の一つです。
 

今回は青もみじの季節でしたが、四季それぞれに移り変わる木々の風情も趣がある事でしょう。

この庭園は、昭和26年(1951年)には 国の「名勝」に指定されています。
 

 










母屋内から撮影~こちらでは抹茶を頂く事が出来ます。他に薮ノ内流燕菴を模した茶室も有ります。
 

この煉瓦造り2階建の洋館が、明治36年(1903年)に元老・山県有朋、政友会総裁・伊藤博文、

総理大臣・桂太郎、外務大臣・小村寿太郎の四者によって日露開戦直前の我が国の外交方針を

決める「無鄰菴会議(むりんあんかいぎ)」が開かれた処です。

 
二階に上がると、その一室にはソファーやテーブルなどの家具や調度品が当時のまま残っていて、

あたかも、今から始まる日本の将来に関る重要な会議に居合わせた様な臨場感が感じられました。
 
この部屋の壁は、江戸初期の狩野派による金碧花鳥図障壁画で飾られ、天井は花鳥文様の格天井

でした。ここでも、洋館とは言え日本の伝統芸術が内装に生かされ和のテイストを融合させてました。


かつての都である京都にふさわしく、当時としては新しい様式の建造物にも日本の伝統的なデザイン

を装飾に取り入れたり、庭園に於いては日本の四季を表現する自然美を楽しむ工夫がされていて

日本人の魂の気高さを強く感じる事が出来ました。          Hoshino




 


本日はGWに京都へ行った時にランチしたお店の御紹介~こんばんはー“KS-星の”です。

この日は夕方次女“no"と合流する予定だったので、それまでの時間を岡崎公園界隈で過ごす事に

しました。到着が調度お昼時になったので、まずは ランチ休憩でCafe"mement mori"さんへ

岡崎西天王町のM&M's apartment 1F の3軒連なった一番西側のお店が"mement mori"さん

お隣は京都の学生さんが運営するギャラリースペース"Gallery Ort Project" そして、もう一軒

お隣はタンドリーチキンの専門店で有名な"SEction D'or(セクションドール)"さんとなっています。
 

店内の模様~内装はRC打ちっ放しの壁と簡単な間仕切りに 印象的な無垢のテーブルと壁付け

のカウンター席が有り、ヴィンテージ品の照明を使用したシンプルモダン系でした。

一見は冷たい感じのする内装ですが、何故か温もりを感じるお洒落な空間に仕上がっていました。
 

我々が案内して頂けたのは窓際のカウンター席でした、RCの窓枠には一部溶けだしたキャンドルが

置いてありました。夜はここに火を入れて灯しているのか、単なる装飾用の物なのかは不明でした。
 

この日頂いたランチは、"今日のごはんプレート"~メインはポークと新玉葱の冷製ハニーマスタード

マリネ+京野菜を使ったサラダ、おそうざいに五分づきごはん。どれも体に優しそうな物ばかりでした。



食後には飲み物を追加してゆっくりとさせて頂きました。お皿やティーカップなどの陶磁器の器や

カトラリー類なども素敵なものばかりで、ここからも店主さんのセンスの良さとこだわりを感じました。
 



 








 "mement mori(メメント・モリ)"という店名に

興味深い意味合いが有ると言う事を この時点

では 全く知りませんでした。 ある友人の方の

アシストもあり、この機会に調べてみました。

ラテン語で"mement"は「忘れずにいる。」

"mori"は「死」を意味する単語らしいのです。

つまり「自分がいつか必ず死ぬ事を忘れるな。」

を意味し、「だからこそ 今の瞬間を楽しもう。」

と解釈されるそうです。忙しそうに一人で切り盛り

しながらも優しい笑顔を絶やさない女性店主さん

は、どの様な想いをこめ命名されたのでしょう。


 
   この日の京都岡崎あたりの散策はここからスタートしました。                          Hoshino

今年はGW休暇がしっかりとれてしまった分 "今”が忙しいです。~こんばんはー"KS-星の"です。

今回はゴールデンウィーク序盤に"のらくら農園"さんで「いちご」を買いに行った帰り道に立ち寄った

桑名市長島水辺のやすらぎパーク”内にある“旧久我屋敷”の見学の模様を御報告致します。

この日は 大輪牡丹園のボタンも綺麗に開花し 調度見頃の時期となっていました。



“長島水辺のやすらぎパーク"は、隣接する長島川の環境整備事業の一環でポケットパーク として

整備された処で、ここを起点に なばなの里まで川沿いに散策路を植栽などで修景してあります。
 

そして、その公園の一角に 明治時代に建築された"旧久我屋敷"が 後に少々改修はされている

ものの ほぼ当時のままの姿で残され、現在は休憩施設として見学無料で開放されています。

 

建物内は見学が自由となっていて、明治時代の日本建築のたたずまいを楽しむことが出来ます。
 

広縁にあるガラス格子戸の中心が楕円形にデザインされた透明ガラス部分から眺める庭の風景は

切り取られた部分が絵画の様に見えました。ここから見える景色は季節を感じさせてくれたでしょう。
 

江戸時代の町家造りで良く見かける"階段箪笥(かいだんたんす)"もここには有りました。
 

この階段箪笥を上がると そこは天井の低い"厨子二階(つしにかい)"となっていました。

そして、ここで見た丸太の梁は曲がりくねっていました。この捻りまで計算ずくだったのでしょうか?


やはり職業柄、水廻り空間の観察は欠かせません。明治時代の家風呂の大半がそうだった様に

ここでも浴槽は檜の"木桶(きおけ)風呂"でした。そして浴室外には薪を焼べて焚く釜が有りました。

煙突の付いた釜の形状が鉄砲に似ていた為"鉄砲風呂"とも呼ばれていたそうです。この風呂桶に

肩までどっぷりと浸かるというのが、当時の入浴方法だったのでしょう。現代の入浴行為とは比べ物

にならない程リスクの高いものだった事が想像できます。なんせ足腰がしっかりしてないと無理です。
 

それから、こちらが台所ですね。土間に置かれているのは"竈(かまど)”と言い"おくどさん"とも

言われています。ここは食材を煮炊きする為の調理場で 生活する為には必需品だったでしょう。

現代では美味しいご飯の事を表現する時に「かまど炊きの様な・・・」と表現される事が有ります。

しかし、本当は"かまど"で炊くから必ずしも美味しいと言うのではなくて 火加減の調節にポイント

が有ったようです。例の「始めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣くとも蓋取るな。」と言い伝えられる

炊き方ですね。火加減なんかは現代のコンロの方がよっぽど容易く出来ると思うのですが・・・・

それと、どうして赤子が泣くと蓋を取っちゃうんでしょうねー昔の方は?これは以前からの疑問です。

 

広縁から眺める 旧久我屋敷の庭は お手入れが行き届いていて やすらぎを与えてくれます。

 
現在三重県北伊勢地区では"花と食の回廊"スタンプラリーが行われています。ここもラリーポイント

心癒される「花」を巡り、北伊勢の美味しい「食」を楽しみませんか。(開催期間はH24年6月末日迄)

詳しくはサムネイルをクリックして チラシを御確認下さい。


 





                                                                                              Hoshino

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