早いもので気が付けば、もう11月も後半じゃーあーりませんか!
またしても長期間Blog更新が出来てませんでした~御無沙汰してます"KS-星の"です。
先日は、三重県伊賀市丸柱にある伊賀焼の窯元"長谷園"様に初めてお邪魔して来ました。
伊賀焼の起源は、約1200年前(天平729~749)に農民が農具や生活雑器を焼いた事とされ、
室町時代の終わりから桃山時代にかけて侘び茶が広まると茶の道具として注目されました。
その後江戸時代中期には一時衰退しましたが、18世紀中頃から伊賀の土を生かした日用雑器
が作られ伊賀焼は復興を遂げました。そして、長谷園さんは天保3年(1832年)に築窯されました。
こちらが国登録有形文化財の"16連房登り窯"です~創業時より昭和40年代まで使われてました。
この登り窯を焚くためには、脂分の多いアカマツの薪が大量に必要で半年前より薪割りを始めて、
窯に火入れしてから16の部屋を焚きあげるには、15~20日間を要したそうです。
そして、火入れをした日からは 職人さんが連日夜通しで薪をくべ火の番をつとめるのも大事な仕事、
何日もかけ上の部屋まで焚き上げると、ようやく煙突から火が噴き上がり、まるで小さな火山の様に
しんしんと冷える空気、澄み渡る夜空を背景に燃え上がる炎と薪が燃える音がたとえようもなく
神秘的なもなのだったそうです。
こちらは、大正時代に実際に使われていた旧事務所の"大正館"(・・こちらも登録有形文化財)
現在は休憩スペース兼ギャラリーとして、見学者に開放されています。
部屋の中は、大正時代の内装を残し電話や家電品などの備品も当時のものが展示して有りました。
休憩用のテーブルは、素焼きの陶器を天板として使用してありました。
入口にはコーヒーの自動販売機が設置され、一杯¥350とセルフサービスの割に少し高価だなぁ
と思って、よく見てみると使用した陶器製のカップをおみやげとして持ち帰り出来るとの事でした。
この日訪れた時間帯は、他にお客さんもいらっしゃらなかったのでゆっくりと休憩させて頂きました。
展示コーナーには、長谷園さんのオリジナル商品の土鍋が並べられていました。
土鍋炊飯ブームの火付け役となり全国的に大ヒット商品となった、炊飯用土鍋"かまどさん"を始め
*煙を出さずご家庭で手軽にスモーク料理が出来る"いぶしぎん"
*卓上で温野菜などヘルシー蒸し料理が出来る"ヘルシー蒸し鍋"
*簡単!早い!おいしい!電子レンジ対応調理器"陶珍(とうちん)"
その他、"ふっくらさん"や"やきやきさん"やタジン鍋など・・・商品詳細はHPにて御確認下さい。
伊賀の地は太古の昔 琵琶湖の固定でした。伊賀焼に使われる"伊賀陶土"は、300万年以上前に
堆積した古琵琶湖層といわれる地層で耐火度が高い特徴を持っている上に炭化した植物成分を
多量に含んでいるので焼成すると多孔性の素地になります。その為土鍋がしっかりと熱を蓄えて
食材の芯までじっくりと火を通し旨味を逃がさず、おいしい料理に仕上げます。またこの素地は、
遠赤外線効果も発揮し、本物の調理器具として昔からプロの料理人に好まれてきた・・・との事です。
また、2011年の"登り窯"・"大正館"に続き、今年(2014年)は当施設内"主屋(母屋)"、"別荘"、
"展示室1~3"、工房、蔵など12件が登録有形文化財に指定されました。
主屋(母や)の玄関~アプローチには煉瓦が置かれていました。木製硝子障子も趣が有ります。
他の建造物でも、古民家風の建屋に上質で風格を備えた茅葺の主屋など見どころ多数あります。
展示室1~3は、作家さんの作品や長谷園さんオリジナル商品の販売コーナーとなってます。
オンラインストアも充実していますが、ここでしか買えない土鍋のアウトレットコーナーで、
掘り出し物を探してみるのも楽しみ方の一つでしょうね。
「作り手こそ真の使い手であれ!用・美・楽を求めて・・・」をテーマにされている長谷園さんは、
自社製調理器具を使った数多くのレシピや調理実演など情報発信にも御尽力されています。
「食卓は遊びの広場だ」をコンセプトとする新しい形式のやきものの情報発信基地として
"イガモノ東京店"をオープンしたり、"三重テラス"でのイベントも数多く積極的に開催されています。
三重の伝統工芸の一つである"伊賀焼"を調理器具の土鍋を中心として全国に広げる努力を
惜しまない"長谷園"さんの今後の御活躍に益々期待したいと思います。~Hoshino
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