本日から4月突入!新生活をスタートされる方も多い事でしょう~こんばんはー“KSー星の"です。

今回はキッチンにおけるアイレベル(アイエリア)ゾーンの有効性について考察してみます。

このテーマは、過去Blog【キッチンのユーティリティゾーンはアイエリア】でも書きました、

その当時と商品構成は大幅に変わっていませんが、改めて御紹介させて頂く事にします。


キッチンをプランニングする際に心がけているのは、作業エリアの確保と動線のスムーズ化です。

キッチンにおける作業の流れは、保存~下ごしらえ~洗浄~調理~加熱~配膳~(食事)~片付け

この流れがスムーズで有る事と、各々の作業が行い易い領域を確保する事が重要だと思います。


  
そして、作業領域が平面上で確保出来ない場合は立体的にスペースの確保を考えてみます。

一般的に、作業者が立った時の目の高さ(アイレベル)~150mm程度下がった所迄に

使用頻度の高い物や調味料類を収納すると調理や片付けが効率良く行う事が出来ます。

さらに、アイレベルは下ごしらえの仮置き棚など調理・片付けの作業領域としても活用出来ます。


実際にアイレベル収納の施工事例を御紹介します~まずは築25年程のM様邸既設キッチンです。

既設にも吊戸棚下にコンソールBOXや水切り棚など中間ボックスが設置して有りました。

但し、M奥様の身長からすると中間ボックスの下端でアイレベルより200mm程度上部でした。

この現場は、キッチン取替及び耐震工事で窓など開口部や間取りの変更は有りません。

従って、基本的にキッチンの配置に大幅な変更は有りませんが作業動線を良くする事と

換気効率を上げる事を目的とし、シンクとコンロの位置を左右逆転にし冷蔵庫の配置を変えました。


今回採用頂いたのは クリナップ製クリンレディ ~普段見えない構造部分のすべてがステンレス

このステンレスエコキャビネットは、カビが繁殖しにくく臭いも付きにくい上に、水汚れ、サビ、熱、

にも強いので耐久年数が長く、80%以上のリサイクル率で環境に優しいエコロジー素材です。

そして、吊戸棚下にはアイエリアボックスを2連(調味料棚タイプと水切りカウンタータイプ)を

取付けました。調味料棚には調味料ポットとキッチンペーパーなどが収納出来、必要な時だけ

手元まで降ろします。水切りカウンターは調理時の補助スペースとしても使用出来るし、片付け時

には一時待機させたい物の仮置きスペースとしても便利に使用出来ます。













これが、M様邸完成のキッチンです。2550mmI型ですが、M奥様のこだわりでシンク位置を

標準位置から少し左に寄せ、さらにサポートプレート採用で下ごしらえスペースも確保出来ました。


もう一つ施工事例の御紹介です~Y様邸ここは築年数20年くらいでしょう。

既設キッチンは2587mmI型キッチン+900mmの冷蔵庫及びゴミ箱スペース

吊戸棚下のアイレベルにはコンソールBOXと食器乾燥機と電子レンジが取付して有りました。

但し、食器乾燥機及び電子レンジは既に故障して代替品も無い事から、思い切ってキッチン全体

の取替工事の運びとなりました。(なかなか、ここまで思い切って頂ける施主様はいませんが・・・)


プランは数種類御提案しましたが、やはり使い慣れたレイアウトが良いという Y奥様のご要望で

内装をリニューアルした上で、ほぼ同配列のキッチンを納入する事になりました。

Y様邸で御採用頂いたのは、トクラス製Berry(ベリー)です。

そして、アイレベルには スイングアップの半透明樹脂扉付窓前ウォールキャビネット棚板仕様。

この現場では窓が有りませんので分かり難いですが、実際には窓からの採光も活かせる構造

となっています。(当Blogのトップ写真は他の現場で同一仕様品を取り付けたものです。)

さらに、オートアップドライヤー(電動昇降式乾燥庫)とカウンターは人造大理石一体形状で

バックガード部を200mmまで立ち上げたハイバックカウンターを御採用して頂きました。

ハイバックカウンターには、マルチスタンド・ラック・ふきん掛けなどのハンガーアイテムを

ハンディゾーンにフッキング出来て、さらに調理の効率上げる事が可能となりました。

アイレベルゾーンの棚は、その場で作業しても邪魔にならない扉の開閉方式の物か、電動昇降棚

の様に垂直方向に下降し、降ろした状態でも作業の妨げにならない奥行で有る必要が有ります。














既設よりサイズダウンした特注配膳台は調理家電を置いて頂くスペースにしました。
 
当然の事ですが・・・キッチンプランのお手伝いをさせて頂く時には、そこで働く奥様の御意見を

尊重し最重要事項とした上で、我々プロサイドの提案を盛り込みレイアウトを考えて形にしていき

ますが、振り返ると全く同一仕様になった事はたったの一度たりとも有りませんネ。 Hoshino