昨日は 御施主様と打合せ中に突然襲った“花粉症系くしゃみ”を堪えきれず

御馳走になった「コーヒー」をテーブルとフロアに 撒き散らす惨劇に見舞われました。

この年齢になって “花粉症ビギナー”の為 “くしゃみ”の制御が全く出来ていません。

ところで~ 本日は、レンジフードのグリスフィルターについて考えて見ましょう。

こんばんは、“☆のキッチン研究所” 所長の“KS-星の”です。

先日、岐阜市にある (株)ヤマゼンさんの“Nobilia”ショールームに見学に行ってきました。
 

ショールームを案内して下さった(株)ヤマゼン M顧問さんから 色々興味を引くお話しを聞けました。

長年に渡って 輸入のオーダーメイドキッチンに携わっていた方だけあって 経験が豊富です。

この時の模様やその他の商品は いずれ機会があれは 追々御報告して参ります。

さて、2Fショールームに案内して頂くと 最初に 出会ったキッチンがこれです。 
天然のウォールナット扉とガラス細工の扉が奏でる クラシカルな家具調キッチン

そこには、女性の方に圧倒的な人気のあるデザインフード ヤマゼン製 RZ90

もう少し 寄ってみると~“レトロテイスト”で曲線美がとても美しいです。

 

さらに下から見上げてみますと~今時は珍しくフィルターが露出で何かを主張している様です。

 

グリスフィルターさえ この曲線デザインに逆らうことなく、アール形状で作られているこだわり様
 

そして、このフィルターは ヤマゼンさん独自で開発されたオリジナル【5層フィルター

フィルターの一層、一層に役割が有り 2番層と4番層のフィルターを波型にする事で

出来た空間をキャッチした油脂分が流れやすくなり 取付部が傾斜になっている為

油脂分は 上から下に流れ オイルキャッチャーに集まるという仕組みになっています。

このフィルターにより 油脂分(グリス)の除去率は 80%以上を実現しています。

気になる【5層フィルター】の“お手入れ”ですが、月に一度以上 ぬるま湯に中性洗剤を

加え浸け置き洗いするか、食器洗浄機による洗浄で充分に洗い落とせるらしいです。

【5層フィルター】のカットモデルがこれ!~色々研究した後に辿り着いた形状だとか・・・・

 

さらに ヤマゼンさんではオリジナル 【ダブルシロッコファン】・・1個のファンモーターに2個の羽根

を採用する事により、これまでに無い静圧・風量を実現しています。・・・動作音は少し大きいかも

そして、羽根は外側に傾斜をつけた構造の為、ファン回転時に外側に遠心力が働き羽根に付いた

油脂分は振り落とされ 油受けへと集まります。この仕組みにより、ファン自体は殆ど汚れる事が

無いので、わざわざ取り外して掃除する必要が無いというのです。

試しにばらしてみようとトライしましたが・・・確かに ユーザーでは外す事出来ない構造となってます。

“星の家”では レンジフードの清掃は【男の仕事】になってますので お手入れには興味があります。

我が家のレンジフードのお手入れに関しては、過去記事~“我が家のレンジフード・・・”を参照して!


さて ここで気になるのが 国内他メーカーの最近レンジフードの”フィルターレス”の動き・・・・

昨日も 某メーカー新商品発表会で レンジフードの競合他社比較をやっていました。

 


S社のフィルターレスその名も“ラクリーンフード”       C社リーフプレートの“とってもクリンフード”













これは、某社の試作品(これは 使えるかも・・)            Y社の御馴染み“サイクロンフード”
 












TOTOさんは “ゼロフィルター”が御自慢の様ですね。スイ~スイ~

 

パナソニックさんはフィルターレスの “さっとれるフード”でファン迄の部材が簡単に外れます。

 

サンウェーブさんもフィルターレスの“ラクリーンフード”でさっと拭くだけ・・・

 

クリナップさんは 独自のフィルター“リーフプレート”の“とってもクリンフード

  













まだまだ有りますよ~フィルターお手入れが簡単な“洗エールレンジフード

















この様に現在の国内メーカーさんの 新商品レンジフードは 「汚れた空気を換気する。」という

本来の働きより むしろ “本体のお手入れ(清掃性)”を 最重要視している様に見受けられます。

フィルターを無くす事で モーターファンへの抵抗が少なくなり 負荷の軽減は予測され

排気性能は高くなりますが “油脂分”の除去は 本当に充分になされているのでしょうか?

整流板をすり抜けた“油脂分”で レンジフードの内部の汚れや 換気ダクトの内部、或いは

屋外の排気口周辺の外壁の汚れや その周辺の空気の汚れ方は如何な物なのでしょう?

この検証は 御使用して頂いているユーザー様宅の経年の変化を観察する他に無いでしょう。

しかし、同一条件(使用頻度や調理方法)で違うタイプのレンジフードを使用し比較しなければ

ならない為 正確なデータなど取れるはずが有りません。したがって 当研究所に於いても

現在の処、レンジフードの“フィルター”の必要性についての 正確な答えは持ってません。


唯一言える事は システムキッチン発祥の御当地ヨーロッパのレンジフードメーカーの商品

を観察してみても どこにもレンジフードにフィルターの付いて無いものは無いという事です。

むしろ “フィルター”自身の材質や性能やお手入れのし易さを競っているのが事実です。

ヤマゼンさん顧問の言葉を借りれば、「“フィルター”は“レンジフード”の命です。」との事です。


レンジフードの“フィルターレス化”は もしかすると 日本お得意の ガラパゴス化現象なのか?

はたまた 真の“レンジフード先進国”なのか?

~現在の処「The answer is blowin' in the wind.~(答えは風の中~)」ですね。

  

フィルター付レンジフード 御使用中のユーザー様に 間違いの無いアドバイスを一つしておきます。
 
フィルターのお手入れが面倒だからといって フィルターにホームセンターなどの市販の不織布など

で出来た「使い捨てフィルター」を貼り付け、汚れたら剥がして新しいものに取替ているユーザー様

をよく見かけます。しかし、“星の的”には このお手入れ方法だけは 絶対にお勧めできません

これは余分な抵抗の為 レンジフードの排気性能が悪くなると共に 本来グリスフィルターが吸着する

はずの“油脂分”は コンロ周辺の壁、床、天井、キャビネットに付着してしまい かえって他の箇所の

お掃除に手間の掛かる事になってしまいます。(例え ダスキンさんの物でもダメでしょう。)

それから、この類の「使い捨てフィルター」を メーカー名を名乗って 訪問販売をする業者も有ります。

そんなサービスは レンジフードメーカー側では 一切していませんので ご注意下さいね!

                                                                                Hoshino