何とかかんとか消費増税前駆け込み需要の対応も無事に終われそうな雰囲気になって来ました。
ここ数か月間はその対応に追われBlogは長期休暇~久々にーこんばんはー"KS-星の"です。
仕事の目途が立った3月22日にやっと行って来れましたー念願の"ラファエル前派展"@東京
開催当初から狙っていたのですが中々休暇も取れず、今回も前日決定の弾丸日帰り強行でした。
この展覧会は28年前"星の"新婚旅行時に渡航先ロンドンで訪問してとても想い出深い美術館
『Tate Gallary(テイト・ギャラリー)』(現在はTate Britain)所蔵の名品72点が鑑賞出来る
という 我が家にとっては嬉しい企画展でしたが、今回は東京のみ開催ーでも行くしかないか・・・
(前回は京都まで追っかけました⇒その模様は過去Blog「モダンデザインの父の展覧会を・・・」)http://hoshino.mie1.net/e297797.html」
てな事で、当日は早朝より車ぶっとばして 六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリーに到着~
流石に人気の展覧会、既に多くの人が当日入場券を買う為に行列を作っていました。
ギャラリーは森タワーの52F~森美術館(53F)では“アンディー・ウォーホール展”開催中でした。

ラファエロ前派とは、1948年英国の若い画学生 “ミレイ”・“ロセッティ”・“ハント”が中心となり
大画家ラファエロを規範とする保守的なアカデミズムに反旗を翻した一派の事をさします。
彼らの理想はラファエロ以前の初期ルネッサンス絵画に戻り、自然をありのままに描き自由闊達
な表現を追求していく事~そのムーブメントは当時の英国アート界では一大スキャンダルでした。
自然をありのままに忠実に表現した代表作は、やはり“ミレイ”の<オフィーリア>
何か月も費やしスケッチされたこの絵は、当時植物学の授業をこの絵画の前で行ったという逸話
が残っているほどの繊細で写実的な表現がなされています。(夏目漱石曰く“風流な土左衛門”)
自由な表現という意味では、“ロセッティ”の【見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)】
キリストを身籠る事を告げられた(聖告)マリアは身を強張らせた普通の女性として描かれています。
もう一つ代表的なのは“ミレイ”の【両親の家のキリスト(大工の仕事場)】
キリストの父とされるヨセフを普通の大工として描き、聖人マリアやキリストまでもが現実の大工の
家族一員としてリアルな生活感たっぷりに表現しています。リアルな大工の仕事場を描きながらも
幼いキリストの手のひらの傷は、将来の聖痕を予見させるものとなっているそうです。
聖人を偶像化していないこの絵は、当時信仰心の高い宗教家や権威者からは大バッシングを
受け、それ以降ラファエル前派は宗教に関るものを描かなくなったという問題作です。
スキャンダラスな芸術運動を巻き起こしたラファエル前派ですが、ミューズであるモデル達との
複雑な女性関係や私生活においてもスキャンダラスな面が多く、人物相関図をすこし頭に入れて
描かれた時期や当時の画家とモデルの関係を思い巡らせ作品を見るのも楽しみ方の一つでしょう。
ラファエル前派の第二世代には後に“アーツ・アンド・クラフツ運動"のムーブメントを起こした
モダンデザインの父“ ウィリアム・モリス”⇒http://hoshino.mie1.net/e316494.html が
います。この展覧会では彼の描いたジェイン(モリスの妻でありロセッティの愛人)最初で最後の
油彩画も見る事が出来ました~背景のファブリックの模様からは後の彼の活躍を予見できます。
そして、“yu”が一番楽しみにしていたのは この絵との再会~“ロセッティ”の【ベアタ・ベアトリクス】
薬物(阿片)の過剰服用で若くして亡くなった妻“リジー”の面影をベアトリーチェになぞらえて
描かれたこの作品は、7年もの年月をかけて完成させたロセッティの執念を感じる力作です。
やはり、原画の前に立つと この絵の持つ独特且つ圧倒的な気配に引き込まれてしまいました。
今回の“ラファエル前派展”の副題は「Victorian Avant-Garde(ヴィクトリアン アヴァンギャルド)」
この展覧会を鑑賞して、19世紀半ばに若者達が起こした前衛的な芸術革命がその後のアート全般
への影響は基より、インテリア・ファッションなどすべてのデザインに多大なる影響を与えている事を
再認識する事が出来ました。(・・・・ほんま東京まで行った甲斐が有りました。)
是非お勧めの展覧会ですが、今回も御紹介が終演間近となってしまいましたねー。
~ Hoshino
ここ数か月間はその対応に追われBlogは長期休暇~久々にーこんばんはー"KS-星の"です。
仕事の目途が立った3月22日にやっと行って来れましたー念願の"ラファエル前派展"@東京
開催当初から狙っていたのですが中々休暇も取れず、今回も前日決定の弾丸日帰り強行でした。
この展覧会は28年前"星の"新婚旅行時に渡航先ロンドンで訪問してとても想い出深い美術館
『Tate Gallary(テイト・ギャラリー)』(現在はTate Britain)所蔵の名品72点が鑑賞出来る
という 我が家にとっては嬉しい企画展でしたが、今回は東京のみ開催ーでも行くしかないか・・・
(前回は京都まで追っかけました⇒その模様は過去Blog「モダンデザインの父の展覧会を・・・」)http://hoshino.mie1.net/e297797.html」
てな事で、当日は早朝より車ぶっとばして 六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリーに到着~
流石に人気の展覧会、既に多くの人が当日入場券を買う為に行列を作っていました。
ギャラリーは森タワーの52F~森美術館(53F)では“アンディー・ウォーホール展”開催中でした。
ラファエロ前派とは、1948年英国の若い画学生 “ミレイ”・“ロセッティ”・“ハント”が中心となり
大画家ラファエロを規範とする保守的なアカデミズムに反旗を翻した一派の事をさします。
彼らの理想はラファエロ以前の初期ルネッサンス絵画に戻り、自然をありのままに描き自由闊達
な表現を追求していく事~そのムーブメントは当時の英国アート界では一大スキャンダルでした。
自然をありのままに忠実に表現した代表作は、やはり“ミレイ”の<オフィーリア>
何か月も費やしスケッチされたこの絵は、当時植物学の授業をこの絵画の前で行ったという逸話
が残っているほどの繊細で写実的な表現がなされています。(夏目漱石曰く“風流な土左衛門”)
自由な表現という意味では、“ロセッティ”の【見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)】
キリストを身籠る事を告げられた(聖告)マリアは身を強張らせた普通の女性として描かれています。
もう一つ代表的なのは“ミレイ”の【両親の家のキリスト(大工の仕事場)】
キリストの父とされるヨセフを普通の大工として描き、聖人マリアやキリストまでもが現実の大工の
家族一員としてリアルな生活感たっぷりに表現しています。リアルな大工の仕事場を描きながらも
幼いキリストの手のひらの傷は、将来の聖痕を予見させるものとなっているそうです。
聖人を偶像化していないこの絵は、当時信仰心の高い宗教家や権威者からは大バッシングを
受け、それ以降ラファエル前派は宗教に関るものを描かなくなったという問題作です。
スキャンダラスな芸術運動を巻き起こしたラファエル前派ですが、ミューズであるモデル達との
複雑な女性関係や私生活においてもスキャンダラスな面が多く、人物相関図をすこし頭に入れて
描かれた時期や当時の画家とモデルの関係を思い巡らせ作品を見るのも楽しみ方の一つでしょう。

ラファエル前派の第二世代には後に“アーツ・アンド・クラフツ運動"のムーブメントを起こした
モダンデザインの父“ ウィリアム・モリス”⇒http://hoshino.mie1.net/e316494.html が
います。この展覧会では彼の描いたジェイン(モリスの妻でありロセッティの愛人)最初で最後の
油彩画も見る事が出来ました~背景のファブリックの模様からは後の彼の活躍を予見できます。
そして、“yu”が一番楽しみにしていたのは この絵との再会~“ロセッティ”の【ベアタ・ベアトリクス】
薬物(阿片)の過剰服用で若くして亡くなった妻“リジー”の面影をベアトリーチェになぞらえて
描かれたこの作品は、7年もの年月をかけて完成させたロセッティの執念を感じる力作です。
やはり、原画の前に立つと この絵の持つ独特且つ圧倒的な気配に引き込まれてしまいました。
今回の“ラファエル前派展”の副題は「Victorian Avant-Garde(ヴィクトリアン アヴァンギャルド)」
この展覧会を鑑賞して、19世紀半ばに若者達が起こした前衛的な芸術革命がその後のアート全般
への影響は基より、インテリア・ファッションなどすべてのデザインに多大なる影響を与えている事を
再認識する事が出来ました。(・・・・ほんま東京まで行った甲斐が有りました。)
是非お勧めの展覧会ですが、今回も御紹介が終演間近となってしまいましたねー。
~ Hoshino