"キッチン”から始めよう 我が家の幸せ計画!”

さすらいの中年キッチンスペシャリスト“星の”が綴るお仕事の期になる話題とお出かけの記録

タグ:システムキッチン

連日の猛暑日でしたねーお盆休暇までもうひと踏ん張り~こんにちはー"KS-星の”です。

本日はキッチンの施工事例を御紹介いたします。

こちらは、お客様から送られて来た既設のキッチン現場写真

既設1500mm×2400mm×4900mmのU字型⇒改修後は対面型希望のメモ

さすがに、これだけの情報では・・・・という事で現調も兼ねてユーザー様宅へ聴き取り調査。

やはり希望は対面型キッチンで、吊戸棚収納を少なくして食器戸棚を兼ねた収納をより多く、

食器洗い機(Miele製)及びIHクッキングヒーター+電気オーブンは既設品を利用したい、

調理家電の作業効率の良い配置(既設は炊飯器はダイニングに設置)などが要望でした。

しかし、間口制約によりシンクとコンロの両方をダイニングに向け対面にする事は困難でした。

そこで試行錯誤の上、御提案させて頂いたのはワークLを使用したUラインのプラン⑤

ワークL型とは、奥行650mmのキッチンカウンタートップと奥行450mmのカウンターを

L型フラットで繋げ作業スペースを増やす、ノーリツ製キッチンでのみ可能なスタイルです。


ノーリツ名古屋ショールームの展示品~I型にL型ワークスペースをプラスして作業効率UPです。

今回はこのNORITZ製 レシピア プラスのワークL型を利用したオリジナルプランを提案しました。

御採用頂いたプランのメーカー作図 キッチン部は2100mm×2400mm×2470mmのU字型

2400mm側の奥行が450mmとなります。こちらはWall to Wall 壁パネル貼り込みでJUST
キッチンに続く収納はLIXIL製 フラットスライドクローゼット 扉面材はガラス製のフロストホワイト

奥行650mmの間口1,200mm×2式+15mm(ヒモ材)=2,415mm

上記キッチン部分と連ねて、2470mm+2415mm+壁パネル5mm=総間口4900mmでJUST


そして、工事着工~!まずは既設キッチンの撤去作業から

今回ワークL型を採用した一つの要因・・・コーナー窓サッシの枠下端がFL~950mmでした。

東面窓サッシからユーティリテイ室の間仕切り迄の間口が4,910mm

既設キッチン撤去から給排水(床下)及び電気・換気設備(天井・壁)の変更工事完了迄は2日間

翌日は、シンク側対面用腰壁の延長(600mm)を造作工事して頂きました。

そして、4日目の朝一番からシステムキッチンの取付工事スタートです。


キャビネットは床レベルを確認し調整しながら、所定の位置に仮設置していきます。


キャビネットの仮設置後には、人工大理石製カウンターのワークトップ取付です。

このプランの場合はカウンタートップは“Jカット”されたもので3分割となりました。

“Jカット”部分は専用の接合剤(シーム接着剤)を流し込み、サンドペーパーで研磨します。












使用サンドペーパーは#300~#600で研磨したのちに、スコッチブライトで仕上げました。

これで接合部分の継ぎ目は分かり難く一体成形品の様な仕上りとなり、防水性も心配有りません。

シンクはメーカー工場にて シームレス接合された人工大理石製のもので、ワークトップとの

継ぎ目は基より排水口廻り迄が一体成型となっていて汚れが溜まりにくくお手入れも簡単です。


食器洗い機は世界トップブランドの“Miele”製 G1142Scu(既設利用) 











“Miele”製の食器洗い機の給排水接続は、隣接するキャビネット内で行うのが基本です。

最近の国産メーカーさんのシンクキャビネット内で納めようとすると、かなりタイトになります。

(注)写真の給水給湯管立上は、あえて湯水を逆に配管しています。(ユーザー様御了承の上)

キッチンコンロ側には不燃メラミン化粧板を施したサイドパネルを設置し“キッチンクローゼット”を

設置していきます。ここから2,400mmがフラットスライドクローゼット(内引出付 引戸収納)です。


今迄はキッチンに収納しきれず、別の部屋にある食器戸棚や押入れの奥の方に仕舞い込まれて

使用していなかった食器類をこちらに一挙にまとめて収納する事が施主様の希望でもありました。


ほぼ完成~! 施工は職人さん2人+手元(手伝い)1.5人で2日間ミッチリかかりました。

この日から使用開始との事でしたので、養生は最低限にさせて頂きました。

キッチンクローゼットも間仕切り壁迄にキッチリと収まりました。

引き渡し後~炊飯器やポットなど調理家電も所定の位置に置かれていました。

この収納の扉は、フラットスライドドアと言い、開ける時は扉が手前に浮いてスライド。

閉じると扉面がフラットに揃って、とてもすっきりした表情をつくります。(LIXIL製 RICHELLEより)

お邪魔した時には、この収納の中もほぼ一杯になっていました。  Hoshino



 



本日もキッチンのよもやま話です。 こんばんは、”KS-星の”です。

前回予告通り 本日御紹介するのは 「シルバークイーン」と言う名のキッチンです。

 

こんなコンロビルトイン型ワントップのキッチンです。

「暮らしの手帖」さんが、1954年から 足掛け10年の歳月をかけ「台所の研究」

を連載し その結果 メーカーとタイアップして開発したキッチンがこの商品です。

したがって、一般市場に発売されたのは1963年から と言うことになります。

当時のタイアップメーカー

①ステンレス------日本冶金工業(元ナスステンレスの親会社)

②ステンレス加工----ナスステンレス製作所(現在のナスラック)

③ガス器具-------尾崎製作所(現在のオザキ--業務用ガス機器メーカー)

天板材質は厚み1mmの18・8SUS  間口は1800mm
 

My Bible「すまいの手帖 台所」には、

2002年の春に 「暮らしの手帖」さんの「シルバークイーンを今でもお使いの方

は編集部までお知らせくださいませんか?」の呼びかけに 25組の方より

返事があり、その内 3組の御家庭での取材が掲載されています。



1963年当時といえば、当社では まだまだ ”タイル流し”や”かまど”を製造販売してました。
















少なくとも 1970年代は 自社製タイル流しが当社の花形看板商品でした。

当然、私自身は幼少の時期で 流石に”タ イル流し”や”かまど”の販売に携わって

いませんでしたが、積み上げられた製品の上に登って遊んでいた記憶はあります。



そんな時代に 既に「シルバークイーン」は開発製造され、さらに40年以上の時を経て

 尚現在もお使いのユーザー様がいらっしゃるという事です。・・・・・ 素敵なことですね。

  




















この商品は天板、シンクが一体成形でコンロは組込 キャビネットやいわゆる 脚は有りません。

現場でそれを使用される方の使い勝手に応じて 高さを決め 扉をつけたり 脚だけにしたり

その人の都合にあわせ自由に組む事ができる様に 敢えて トップ部分の商品にしたのです。

我々 業界人の一般的な教えとしては、国産初のシステムキッチンが製造されたのは1973年

製造販売メーカーは”クリナップ”という事になっています。(シルバークイーン発売の10年後)

(クリナップの会社沿革にも日本初のシステムキッチン販売と はっきりに記されています。)

そもそも、「システムキッチン」と言う言葉自体が和製語で 実は定義もはっきりしないのですが

Hoshino的には、この「シルバークイーン」こそ 国産第一号のシステムキッチンだと思います。

ちなみに、販売価格は¥19,800(当時の大卒初任給が ¥20,000程度です。)

そして、現在お使いのユーザーさん(五徳の脚を針金で補い労わる様にお使いの・・)のお言葉

「もし、また台所を新しくするとしても 30年前に自分で考えたまま 今とまったく同じにする。」

とはっきりおっしゃる姿には みじんの迷いも無かったとの事でした。

その方のお宅にお伺いして 現存する「シルバークイーン」にお目にかかりたいと本心思います。

この様に30年、40年経っても ユーザー様に 愛されるキッチンとその空間を販売できるように

日々努力してゆかなければ・・・・と何度読んでも改めて そう思わせてくれる記事なのです。

                                                                                           Hoshino                                                                                         


久しぶりの休暇でパワーを取り戻しました。 KS-星のです。

T様邸キッチン取替改修工事編に長らく御付合い頂きまして

誠に有難うございます。  こちらが完成形ですご覧ください。

N社製ワークL使用のUラインのシステムキッチンが完成です。(Wall to Wall to Wall)

純白の3D系扉デザインに コーリアンの特注天板(現場加工有)

P社プルオープン食器洗い乾燥機にY社アルカリイオン整水器

コンロは ダッチオーブン料理が出来る H社 S-Blink duoをビルトイン












スライド収納(コーナー以外)に  分別ごみ用ダストワゴンは鏡板扉共色仕様に現場改造











電動昇降吊戸棚は 2連で 乾燥機仕様と収納&調理アシスト仕様のものを











鉄骨柱方の切欠きもピッタリ!                              トールキャビ収納はカチコミ(クリアランス0)












引出し内部のトレー迄もこだわりの逸品です。メーカー純正では納まりつかず 他社メーカー

の物と ホームセンターの物を組合せ Hoshinoがオリジナルで造りました。

フライパン収納、鍋蓋ラック等

他の引出もキッチンで使用するもの

すべてを効率良く収納できる様

              工夫を凝らしててます。

吊戸棚は 敢えて 必要最小限にし

空間の広がりと
              安全性を重視しました。



不燃壁パネルも 純白仕上げで 改修以前とは見違えるほど明るい空間に仕上がりました。

T奥様は 引渡しを待たずに 手持ち品をキャビネットに戻してました。~AM4:00迄かけて

今迄とは比べ物に成ら無い収納効率と 独自の調理動線実現に感激して頂く事が出来ましたが

思えば”このキッチン”  Hoshinoは T奥様の”思い”を忠実に形にしただけなのです。

ユーザー様の思いが 強ければ強いほど”Team Hoshino”は 力を発揮する事ができます。 

人寄りも多く 一日の大半を ここで 過ごすT奥様の理想キッチンへのこだわりと執念

この空間を生み出したと言っても過言では無いでしょう。(もちろん 金銭的余裕も無いと・・・)

さあT様、約束通り これから20年はこのキッチンと御付合い願います!

                                                                                           Hoshino

 






KS-星のより 引き続き T様邸キッチン工事の報告です。

①まずは商品積み込んで・・・物量が多いので2車。          ②部屋の中に置けません。











③ひとつずつ 商品開梱して並べます。                           ④鉄骨柱方の納まりはこんな風











⑤コーナーキャビネットはアジャスター付です。(床レベル調整用)


⑥天板コーナー部は”現場カット”で切欠きします。              ⑦カット部バックガードは現場後付け











⑧なんとか、先が見えてきました。                                   ⑨壁から壁へピッシャリ!












⑩並行作業で壁パネル工事も着々と                                ⑪一部追加補強しながら・・・











⑫電動昇降吊戸棚2連付                                               ⑬換気ダクトも既設開口利用











T様邸キッチン設置工事は 一人前の職人4人が受持ち担当箇所を

手分けして みっちり 1日半かかりました。

T様奥様が 自分の調理勝手と収納効率とインテリア性に トコトンこだわった

T様向けオリジナルキッチンの完成は  次回の報告となります。

少し、重くてスイマセン!             Hoshino

毎度です。キッチンスペシャリスト略して KSの”星の”です。

本日は T様邸 キッチン取替改修現場の模様続きです。

とりあえず 壁ステン板金と吊戸棚、フードをはずして 「電気設備の変更工事」

もう一日 キッチン使用していただけるよう ベースキャビは残してます。

撤去工事については T様御主人様が御自身でなさりました。

























撤去後--「ガス配管設備変更」工事後  















                                                                                             

 
















 「給排水設備設備変更」工事後
























T様邸は鉄骨造住宅ですので キッチンコンロ側左隅に柱方が出てます。

撤去後右写真の左隅90×100mmが残ります。---これは撤去できません。

そして、このプランの最大の難関は既存壁4方向のうち3方向がWall To Wall

しかも 一切間口調整フィラーを使用していませんので 逃げどころが有りません。

完全にT様向けの特注品です。(発注後の納期は 一ヵ月半かかります。)

発注前の採寸ミスは 絶対に許されません。(当然撤去する一ヶ月半前の手配です。)

撤去後の採寸では シンク側は間口クリアランス1mm、

コンロ側間口は-5mmでした。間口が足りてません---実はこれも計算ずくです。

普通1mmでも足らない間口には キッチンは収まりませんが ここには秘策が有りました。

但しどの現場でも 通用するでは有りませんので お勧めできる代物では有りません。

既存躯体の事前情報が正確であり、商品の性質、施工手順をある程度理解し

信頼のおける施工職人との連携が必須。それと取付精度も高い物が要求されます。

施工時の写真から理解できる人は 現場が解る人ですね。(これは 企業秘密です。)

こうして、T様奥様の理想のキッチンの施工日を迎える事となりした。

施工の模様は 次号に続く・・・・    Hoshino


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