難易度の高いリフォーム現場への挑戦が多い今日この頃です~こんばんはー“KS-星の”です。
今回は、以前“母屋下がり天井のシステムバスルーム”で御紹介したI様邸キッチン施工事例です。
まずは、完成写真から~LIXIL製 Shiera2,583mm I型+CB(家電収納付)1,686mm
既設状態のキッチンはこんな感じ~土間に設置されたキッチンはL型の配置となっていました。
元は有ったであろう出窓は塞がれていて、窓が無いの上に換気扇も無く、給湯は小形瞬間湯沸器
を屋内使用されていたので非常に危険な状態でした~さらに給水・ガス管共に露出配管。
キッチン撤去解体後~既設キッチンを退けると、以前の竈(かまど)の残骸が現れました。
まずは、入隅の三尺間は外壁(トタン)を開口し内法に設置出来る窓サッシを取り付けました。
こちらも、途中から勾配天井となる母屋下がりとなります。
既設出窓サッシは枠のみ利用する為一旦撤去し、硝子を特注製作してはめ込みました。
そして、換気用のアルミフレキダクト150φを先行して仕込みました。
やはり,築90年超の躯体の寝起きや捻り・不陸は半端じゃなかったです。所々壁にパッキンを
施し下地を調整、壁を水平・垂直に近づけた上に、耐水プラスターボードで仕上げました。
ここまで準備して、やっとキッチンの取付です~この現場一番のポイントは換気工事でした。
レンジフードの取り付く位置の天井高は低い所で1,990mm高い所で2250mmという低天井
今回のキッチンプランで一番考慮した部分が、レンジフードの選定でした。この天井高に取付け、
実用性に支障なく換気性能が高くお手入れも重視した物を選択しなければならなかったからです。
取付高さの制約から薄型フード(ターボファン仕様)も検討しましたが、間口と換気性能を重視し
LIXIL製 SERタイプの900mm間口のものを選択しました。このレンジフードは図面の数値上
ダクト接続部を含むとフード下端からH=380mmがminとなります。このまま納めると、FL~
1,610mmがフード下端となりますが、写真の様にダクト接続口を向かって左の物を選択し
フレキダクト接続を少し工夫することによって、フード下端1,650mmが実現する事が可能となり、
「ガス機器の設置基準及び実務指針」で定めるガスコンロの離隔距離(800mm)を確保しました。
※実際は特定の安全装置を備えたコンロ(SIセンサー付等)の場合は600mm以上で良いです。
フード前幕板・横幕板は、現場合わせで加工が必要だった為、木製のものを選択して"梁欠き”
スタイルで納めました~アルミフレキダクトは造作で囲いキッチンパネルで仕上げてあります。
同じような角度から“ビフォアー"・・・日中でも照明を点けないと、ここでの作業は無理でした。
"アフター"・・・キッチンキャビネット構成はオールスライド収納で至ってシンプルな構成です。
以前のリフォームで失われた自然採光も出窓復活と窓増設で取り戻しました~見違える程明るい!
換気効率をより高める為にキッチンパネルを貼ったサイドパネルを取付、袖壁風に仕上げました。
カップボードの"ビフォアー”・・・普通の食器戸棚でした~棚の天板にも煩雑に物置き状態
"アフター"・・・調理家電を自由に配置できるフリーカウンター部と蒸気排出ユニットをビルトインし、
スライドテーブルとして炊飯器や電気ポットなど蒸気の出る家電を収納出来るスペースも有ります。
家電収納付カップボード隣には、多用途に対応可能なオープンの可動棚を取付しました。
今回リニューアルした、キッチン・洗面・洗濯・脱衣場・浴室はすべてバリアフリーとなっていますが、
既存土間~施工部の床高さは、浴室設置及び設備配管スペースの為240mm上がっています。
この部屋への入口段差を少しでも軽減する為に、大工さんにステップを造って頂きました。
I様邸水廻りリフォームは、着工~完成引き渡し迄実働14日間の工事でした。
工事期間中は常に低い天井高との闘いとなりましたが、まずまずの出来栄えだと思います。
工事期間中は常に低い天井高との闘いとなりましたが、まずまずの出来栄えだと思います。
Hoshino
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